「創る」第15号
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創る◆特集クラウドファンディングを活用した道内市町村の取組今後の展開キヌアの生産に向けて取組と成果今後の展開キヌア生産の取組剣淵町校の同窓会有志からの寄附もあり、応援のメッセージも届けられました。寄附をしていただいた方々に、感謝の想いや成果を伝え、継続的に取組の状況について伝えていくことで「寄附をしてこんなに良くなった」という実感を生み出し、更なる活動への支援へとつなげていくことが、今後の課題でもあります。今後も引き続き、地域の方々や地元企業と連携し、夕張ならではの特色ある学びを通して、将来の夕張を担う人材の育成に取り組んでいきます。また、小中学校との連携による小中高一貫の郷土愛教育を推進することで、地域に愛着や誇りを持ち、将来的に地域の担い手としてUターンにつながるよう、様々な取組を行い、まちの魅力化の推進に努めていきます。(協力:夕張市役所地域振興課)剣淵町では、VIVAアルパカ牧場をオープンしたことが縁で、南米ペルーのパルカマヨ区やタルマ市との姉妹都市提携を結んでいます。交流を深めていく中で、駐日ペルー大使や日本キヌア協会からの勧めにより、文化的交流の一つとして、町内の農家の方々が中心となり、剣淵産キヌアの試験栽培が始まりました。キヌアは、涼しく雨の少ない地域でも育ちやすい雑穀の一種で、タンパク質やミネラル、脂質などが豊富で栄養面でも優れていることから、スーパーフードと呼ばれ、健康食品としても注目されています。キヌアは、栽培方法が確立しておらず、国内のキヌア栽培事例がほとんど無かったこともあり、剣淵町の新たな特産品として「キヌア」の生産に目をつけ、2015年からキヌアを町の新たな特産品とするために、本格的な栽培技術の確立や商品化に向けた取組を開始しました。栽培方法や収穫方法も自分たちで一から確立させる必要があり、はじめのうちは試行錯誤の連続で、1000粒のタネの中から一本だけしかキヌアらしき物が発芽しなかったり、収穫期を見誤り、品質が低下し製品化に結びつかないなど、安定した生産ができない年が何年も続きました。しかし、度重なる試行錯誤の結果、5年目にして目標を上回る収穫量を実現することができました。こうして、苦労の末、やっとの思いで生産に結びつけた剣淵産キヌアを多くの方に知ってもらうために、クラウドファンディングを活用しました。剣淵産キヌアの宣伝が一番の目的だったこともあり、SNSを活用し、多くの人に取組をシェアしてもらえたことや、わかりやすい言葉を使った紹介文の作成、低めの目標金額設定など、広く周知されるような工夫により、道内外の多くの方々から支援をいただき、短期間で目標額の3倍を超える支援をいただきました。今後は、いただいた寄附金を活用し、「けんぶち産キヌア」を多くの人に知ってもらうための広報活動を行い、ブランド化していきたいと考えています。剣淵で採れたキヌアを商品化し、それを全国の方に食べていただくことで、「けんぶち産キヌア」の普及はもちろんのこと、「剣淵町」自体のPRやまちおこしにもつなげていきます。また、町内農業者へ栽培方法等を普及させることで、たくさんの方がキヌアを生産することができる体制を整え、農業所得の増大を目指して取り組んでいきます。(協力:剣淵町役場農林課)キヌアの圃場の様子キヌアの収穫の様子06

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