今後の展開海鳥の保護に向けて取組と成果羽幌町海鳥保護の取組移設後の「SL仕上げのひと塗り権」など、このプロジェクトの記念となるものを設定しました。反省点としては、支援受付が平成30年12月から翌年3月まで、SLを移設し、上屋工事等が終了し公開を開始したのが11月と、タイムラグが発生してしまい、さらに返礼等の対応もそれ以降となるなど、支援いただいた方々をお待たせしたことが挙げられます。このSLは、昭和50年の科学館への移設以来、旧国鉄OB「機友会」の皆様にメンテナンスを毎月実施いただいてきました。現在、会員数も減少し高齢化も進行する中、メンテナンスの手法を次代に受け継ぐため、市では、クラウドファンディングで向上した認知度を活かし、協力いただけるボランティア「D51(デゴイチ)ミガキ隊」を募集し、機友会の方々とともにメンテナンスにあたっています。今回、移設整備したSLについては、まちの歩みを象徴する地域資源として、旧室蘭駅舎と一体で管理・活用していくこととしています。石炭積出し港、そして鉄鋼業を中心としたものづくりのまちとしての室蘭市の歩みについては、日本遺産「炭鉄港」ストーリーの一部となっており、今回のクラウドファンディングによるSL移設も、この日本遺産認定に合わせた取組とすることができました。また、旧室蘭駅舎やSLのほか、周辺の歴史的なスポットを巡る散策路整備にも取り組んでおり、今後も観光で室蘭を訪れる方や、地元の方にも地域の歩みを知っていただく取組を進めていきます。(協力:室蘭市教育委員会生涯学習課(海鳥繁殖地として知られる羽幌町の天売島は、100万羽の海鳥と人が共生する世界的にも珍しい生態系を持つ島ですが、近年一部の海鳥の生息数が減少しています。特に、羽幌町のシンボル的な存在であるウミガラス(オロロン鳥)は、かつて約8000羽ほどが生息していましたが、漁網による混獲やエサとなる小魚の減少などにより、近年では100羽に満たない生息数になってしまいました。そのほか、ウミネコやウトウなどの海鳥のヒナを野良猫が襲ってしまうなどといった問題も発生しています。多くの海鳥が繁殖する貴重な環境を残すには、天敵への対策といった直接的な保護活動だけではなく、地域の生態系全体を守る必要があります。また、そのためには自然を利用する私たちの暮らしや経済活動の取組など、あらゆる面で自然環境に配慮した地域づくりを進めなければなりません。そこで、町では環境保全と経済活動を両立するために何が必要か考え、2018年に官民の連携による羽幌シーバードフレンドリー(以下SBF)協議会を発足し、海鳥の保護に向けた取組が始まりました。羽幌町では「環境保全条例」と「環境を守る基本計画」を策定し、環境に配慮したまちづくりを進めており、自然環境の保全に継続的に取り組むための資金確保と、羽幌町のシンボルでもある海鳥が暮らす天売島の自然環境を全国の方々に知ってもらうことを目的として、クラウドファンディングの活用を決めました。町では、クラウドファンディングの取組を2018年から行っており、1年目はなんとか目標額を達成するような状況でしたが、2年目には、寄附開始の時期をふるさと納税に関心が集まる年末の時期に合わせて調整し、返礼品の種類を増やすなど、新たに関心を持ってくれる方やリピーターを増やす創る海鳥に優しい取組を評価し、それらを行う事業者を認証する制度D51ミガキ隊による車両メンテナンス◆特集クラウドファンディングを活用した道内市町村の取組移設後ライトアップされたSL羽幌SBF協議会の様子03
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